オープンで責任ある人工知能(AI)開発を積極的に推進する業界横断的イニシアチブ「AIアライアンス(AI Alliance)」が共同開発した、世界初の半導体産業特化型オープンソース人工知能(AI)大規模言語モデル(LLM)「SemiKong」がこのほど発表された。
SemiKongは、半導体プロセスと製造技術に革新をもたらし、今後5年間で5000億USD(約78兆円)規模の半導体産業を変革する可能性を秘めている。
SemiKongは、AIアライアンスのメンバーである米メタ(Meta)のオープンソースモデル「Llama3」をベースに構築され、東京エレクトロン株式会社(東京都港区)などの主要半導体企業やベトナムIT最大手FPT情報通信[FPT](FPT Corporation)傘下のFPTソフトウェア(FPT Software)などのAI専門家の知見を活用している。
SemiKongの活用により、半導体バリューチェーン全体でのイノベーション加速とコスト削減が期待される。SemiKongが半導体生産コストの削減に寄与することで、消費者は今後数年以内に、より高性能なスマートフォン、ラップトップ、スマートホームデバイスをより手頃な価格で入手できるようになる可能性がある。
なお、2023年に設立されたAIアライアンスは、ソフトウェア、データとモデル、安全性、セキュリティと信頼性、ツール、評価、ハードウェア、教育、オープンサイエンス、アドボカシーなど、AI技術領域全体にわたるオープンイノベーションの構築・実現・推進を行っている。