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　アジア開発銀行(ADB)はこのほど、地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)傘下で国内最大規模の私立教育機関であるビンスクール(Vinschool)との間で、環境目標などの達成度合いに応じて融資を行うサステナビリティ・リンク・ローン(SLL)による1億5000万USD(約225億円)の協調融資契約を締結した。

　融資資金は、ハノイ市とホーチミン市、北部紅河デルタ地方フンイエン省の都市部にあるビンスクールのシステム開発や2万0400人の生徒の教育施設のために使用される。

　ADBベトナムのシャンタヌ・チャクラボルティ(Shantanu Chakraborty)事務局長は「ADBがベトナムの教育分野で民間部門に投資する初のプロジェクトとなった。ベトナムの教育分野への初のSLLを実施することによって、新都市の発展と教育インフラの向上を目指す」と述べた。

　協調融資ではADBが主幹事(アレンジャー)を務めた。ADBが4000万USD(約59億9000万円)、ADBが管理するアジアインフラパートナーシップ信託基金2(LEAP2)が3500万USD(約52億4000万円)、オランダのアムステルダムに本社を置く資産運用会社であるILXファンド(ILX Fund)が4000万USD、民間インフラ開発グループの新興アフリカ・アジアインフラ基金が3500万USDを融資する。

　ビンスクールは2013年に設立された国内最大の私立学校。幼稚園から高校まで高品質の教育を提供している。現在、6省・市で54校を運営しており、生徒数は4万8000人余りに上る。