ベトナム鉄道総公社(VietnamRailway=VNR)傘下の鉄道運輸貿易[RAT](Ratraco)は昨年末、ホーチミン~アルマトイ(カザフスタン)間の貨物列車の運行を開始した。
貨物(全て家電製品)は、ホーチミン市からハノイ市に輸送された後、イエンビエン駅(ハノイ市ザーラム郡)からベトナムと中国を結ぶ国際鉄道路線で中国・西安市を経由し、カザフスタン・アルマトイ市へと輸送される。2022年12月単月には、約70コンテナ分が輸送された。
ベトナムから中央アジア諸国に輸出される電子製品の大半は海路で輸送されており、所要期間は約50日間もかかる。ベトナム~中国~カザフスタン間の国際鉄道路線の運行により、所要期間が半分以下となり、大幅に短縮されるという。
中国はゼロコロナ政策を終了し、2023年に入って以降、全ての越中間の国境検問所での通関活動を完全に回復させた。中国鉄道当局もVNRが提案した輸送計画に沿った貨物の取り扱いに同意。中国の「開国」は、鉄道で輸出されるベトナム商品だけでなく、ベトナム経由で中国や第三国に輸出される東南アジア諸国からの商品輸出にもプラスに働くと見られる。